理事長あいさつ
Greeting
新しい精神科医療を目指して
私たちの医療法人爽神堂は、1599年(慶長4年)に浄土真宗の浄見寺という寺の境内で、精神疾患の患者さんたちに漢方薬を使って治療を提供したのが始まりです。仏教の教えに基づいた「自利利他」の思いで、治療法のなかった時代に、困っている方たちに手を差し伸べ、以後400年以上にわたって精神科医療一筋に歩んできました。
その間には様々な障害や時代の変化もありましたが、精神科医療を継続し少しでも手助けをしたいという気持ちで困難を乗り越えてきました。今もその気持ちを忘れずに、心のこもった医療を提供しています。
現在、精神科疾患で通院されている患者さんの数は、年々増加し多様化しています。一方で入院患者数は減少傾向にあります。これは早期診断や治療法の進歩等により、入院日数が短くなってきたことによります。この様な時代の変化の中で、精神科医療はきめ細かな対応が求められるようになってきています。そのために、児童思春期や難治性疾患、認知症、アルコールや薬物の依存症等のより専門分野での診断、治療が必要となっています。当院では既に難治性統合失調症治療薬であるクロザピンを導入し、成果を上げています。
これからも時代の先端を走るために、また精神疾患の方のニーズに答えるために、私たちは最新の知識や技術の習得、専門的な人材の育成、治療環境の整備等に取り組んでまいります。
病院長あいさつ
Greeting
私たち七山病院は、こころの問題から生じる様々な精神的、身体的、社会的問題に取り組み、それを解決できるような医療サービスの提供を目指しています。
子どもからお年寄りまですべての年代の患者様と向き合い、軽度から重度までのあらゆる精神科疾患に対応できる体制を整えています。
具体的には、児童・思春期外来、気分障害外来、物忘れ外来、依存症外来などの専門外来を各分野の専門担当医が行っています。入院治療では、通常の薬物療法や心理社会的療法に加え、反復経頭蓋磁気刺激治療(rTMS)や修正型電気けいれん療法(m-ECT)やクロザピン治療など、最適で特殊な治療も行っています。
また、認知症の患者様は多くの場合、内科などの身体疾患を合併しています。当院では内科や皮膚科や眼科や歯科などの専門医と緊密に連携しながら治療にあたっています。
さらに、看護師や薬剤師、作業療法士など医療チームの連携強化や個人のスキルアップにも積極的に取り組み、患者様のこころに寄りそうサービスを提供できる体制作りを整えています。
患者様に寄り添い、家族に寄り添い、地域に広がり、社会に貢献できる、そんなこころ温まる医療を提供することを七山病院は目指しています。