反復経頭蓋磁気刺激治療rTMS repetitive Transcranial Magnetic Stimulation
「rTMS」とはrepetitive Transcranial Magnetic Stimulationの略称で、日本語では「反復経頭蓋磁気刺激治療」と訳されています。具体的には、パルス磁場を生成し、局所的な渦電流を誘導します。皮質内に生じた渦電流がニューロンを刺激し、神経伝達物質が放出されます。規則的な刺激を繰り返し行うことで、生理学的変化をもたらし、うつ症状の改善が期待できます。
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- 治療対象となる方
- 抗うつ薬による薬物療法において十分な治療効果が認められない中等症以上のうつ病患者さま(18歳以上)
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- 副作用について
- 頭痛や治療部位の不快感などがありますが、一般的な抗うつ薬で見られるような全身的な副作用は発生しにくく、副作用により治療継続が困難な患者さんにとっても新たな選択肢となることが期待されます。
修正型電気けいれん療法 m-ECT Modified Electro Convulsive Therapy
「修正型電気けいれん療法 m-ECT」とは、Modified Electro Convulsive Therapyの略称で、日本語では「修正型電気けいれん療法」と訳されています。 具体的には、麻酔薬と筋弛緩薬を静脈内注射で投与し、頭部に電極をあて数秒間電気刺激を与えます。電気刺激により、意図的に「けいれん」を起こさせて脳の機能の改善を図るという治療法です。
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- 治療対象となる方
- 難治性の統合失調症で幻覚妄想・興奮・緊張状態にある方、重度の気分障害でうつ状態・そう状態などがある方に適応となります。 特に希死念慮のある方、薬剤の効果があまりみられない方、薬剤における治療では副作用が問題になって十分な治療が出来ない方には適した治療法と言えます。
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- 副作用について
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- 記憶障害(もの忘れ)・・・最も多い副作用です。治療後のことを忘れ、ぼんやりすることがありますが、数時間から数日で改善します。
- 頭痛・・・通電による血流変化、筋収縮、直接の損傷など、様々な原因により頭痛を生じます。程度は個人差が大きいですが数時間で改善します。
- 筋肉痛・・・頻度は約1~2%です。筋肉痛があれば我慢せず痛み止めを使用して下さい。
- 悪心嘔吐・・・麻酔によるもの、治療によるもの、双方の原因によって吐き気をもよおすことがあります。頻度は1~25%と幅があります。
クロザピン治療 Clozapine
七山病院では、上記に加え、クロザピン治療も行っております。 クロザピンという薬剤は、従来の抗精神病薬では効果が十分に出ない患者様や副作用が出てしまい十分な用量を投与できない患者様においても効果が期待できるもので、「治療抵抗性統合失調症」を効能・効果として平成21年4月22日付で国内で承認されました。ただし、このお薬には、無顆粒球症等の重篤な副作用が出る可能性がありますので、CPMSの管理のもと、投与前に血液検査を実施し、副作用の管理をしつつ治療を行っております。